稚内市は、オホーツク海や日本海に面し、利尻礼文サロベツ国立公園をはじめとする自然環境に恵まれた街です。豊かな自然は、私たちが生きていくうえで、健康や活力を与えてくれるかけがえのないものであると同時に、まちの発展を支える産業の基礎にもなっています。漁業や酪農業、観光を基幹産業とし、豊かな自然環境にはぐくまれたこの豊かな自然や恵みの海と大地を、次の世代に引き継いでいかなければなりません。

利尻礼文サロベツ国立公園をはじめ、多様な野生生物や渡り鳥などが共存する森林、緑地、湖沼や湿地、沿岸域など、自然環境や自然景観の保護と保全を図るとともに、豊かな自然環境を活用して、自然とのふれあいをこれからも続けて行くことが重要な位置づけと考えます。

稚内市には現在、74基の大型風力発電施設が稼働しているほか、平成29年には、はまなす地区に小型風力発電施設が建設され、今後も各地域に大小の風力発電施設建設が予定されています。大型風力発電施設については、環境アセスメントにより事業計画がなされますが、稼働後の人的影響に不安を抱くばかりか景観も損なわれます。近年、風力発電施設も観光の一つと位置づけられていますが、いくら必要な開発事業であっても環境に悪影響を与えてよいはずはありません。一方、小型風力発電施設については、「稚内市小型風力発電設備等の設置及び運用の基準に関する条例」が制定されましたが、条例制定前に設備認定を受けた事業については条例が適用されないため、住民はどの位置にどのような規模の構造物が何基建設されるのかわからない状況であり、落下事故や低周波音による健康被害のリスク等、心配や不安を抱かざるとも得ません。また、住民の居住地や社会福祉施設に隣接されるもので、より一層の心配と不安があります。

再生可能エネルギーについて一定の理解はしていますが、景観破壊や自然破壊、住居に近接した発電施設建設を懸念しています。

これらの諸問題に対し、行政や事業者に意見書や要望書の提出を行うなどの活動を継続していきながら、稚内市を中心とした活動にとどめることなく、他地域との広がりを考え実践的な活動を目指していくことを目的に、「稚内の風力発電を考える会」の設立を決意しました。

 

平成30年2月1日

稚 内 の 風 力 発 電 を 考 え る 会
設立代表者 佐 々 木 邦 夫